世界最高峰のフラメンコ・バレエ、6年ぶり待望の来日!
総勢80名超のカンパニーによる圧巻の舞台は必見!
今回も、絶対に感動が待っている。出会うのが怖いぐらいの感動が、やってくる。
スペイン舞踊をして「情熱的」と表現するのは甚だ陳腐かも知れないが、それ以上見事に表現した言葉は、やっぱり見つからない。
重いドレスの裾を翻し、滴る汗の隙間から覗くあの熱い目が語るものは、やっぱり、情熱以外の何でもない。その熱に捕らわれたが最後、穏やかだった日常は、終わりを告げる。心は、抑えきれないざわめきに支配されてしまう。
スペイン国立バレエ団の来日が決まると、魂が疼き出す。
心待ちにしていたあの人にやっと会える、そんな動揺にも似た熱い期待に胸を膨らませる。
今回も、絶対に感動が待っている。出会うのが怖いぐらいの感動が、やって来る。
伝統を守りながらも、現代の洗練をさらりと着こなす作品たち。スペイン以外の何物でもない動きと音楽と感性が、華々しく繰り広げられる。
スペイン舞踊と一口に言っても、フラメンコをはじめエスクエラ・ボレーラ、クラシコ・エスパニョール(ダンサ・エスティリサド)、民族舞踊と四つのジャンルがあり、さらに現代ではコンテンポラリーを取り入れる場合もあり、中々に複雑だ。
しかしそれぞれの色を失うことなく全てを網羅し、一つの舞台に見事にまとめあげ、観客を満足させてくれる。
東 敬子(フラメンコ・ジャーナリスト)
ルベン・オルモ 芸術監督
2019年9月1日から、アントニオ・ナハーロに代わって芸術監督に就任し、躍進を続ける鬼才ルベン・オルモ。
1980年セビージャ生まれ。9歳からコンセルバトリオ(舞踊専門学院)に学び、14歳でアンダルシア舞踊団アトリエに学ぶ。16歳でハビエル・バロン舞踊団『パハロ・ネグロ』で初舞台。同年アイーダ・ゴメス舞踊団で活躍。18歳でスペイン国立バレエ団入団。ラモン・オジェール振付『セレスティーナ』で主役を踊る。
2002年に退団。後は、エバ・ジェルバブエナ舞踊団、フラメンコ・ミュージカル『ロス・タラントス』、ラファエル・アマルゴ舞踊団などで活躍。2006年には自らの舞踊団を立ち上げ『ベルモンテ』や『ピノキオ』(2007年)を上演。
2010年に上演した『トランキロ・アルボロト』でマントンを用いた振付が注目され、2011年から2013年までアンダルシア舞踊団の芸術監督を務め、2015年にはスペイン文化省の舞踊国家賞を受賞。
2019年のへレス・フェスティバルでは、『オラス・コンティゴ』で批評家賞を受賞した。
スペイン舞踊の保護と普及、また前衛的な要素を取り入れ、フラメンコにも新しい潮流を取り入れることを信念とし、スペイン国立バレエ団のさらなる発展を目指している。